東村山グルメ日記2

志村けんさんでおなじみの東京都東村山市に限定したグルメ情報サイト

消えゆく昭和のパンを最後にぜひ!

 2020年4月20日午後7時30分ごろ、私は少し仕事に疲れたので休憩し、スマホをチェックした。すると、「東村山グルメ日記」のフェイスブックページ経由で読者の方からメールが届いていた。読んだ瞬間、「エッ……」と絶句してしまった。

 それは悲しい情報だった。

 わが家のすぐ近く、久米川駅北口は空堀川を渡ってすぐのところにあるパン屋「木村屋」が4月末日をもって閉店するというものだった。

 仕事明けで眠かったけど、やはり「確認しに行かなきゃ」と、翌21日の午前9時すぎごろにお店に行ってみた。

木村屋

 外には何も貼り紙らしきものはなかった。「ウソであって欲しいなぁ」と思いつつ、お店の中に入ると、奥の壁に……。

閉店の告知

 ああ、本当だったんだ。45年間もこの地で頑張ったんだ。

「あの人は高田馬場の『木村屋』で16年修行したから、ここでの45年を合わせて61年、ずっとパンをつくってきたの」とお母さん。

 15歳で上京してからパン職人一筋のお父さんは、今年で77歳になるという。一見すると、「頑固オヤジ」っぽい顔立ちでちょっと怖く感じるんだけど、話すと、凄く優しさを感じる。

コッペパン

 お店に入って左側に棚があり、「コッペパン」(90円)が置いてあるんだけど、上にある貼り紙によると、+40円でジャムなどを中に塗ってくれるという。
 以前からこの「コッペパン」の貼り紙が気になって、前に一度、聞いたことがある。

「これって、最初から挟んでいるじゃなくて、コッペパンを出して『ジャムを塗ってください』って頼んでから塗るんですか?」

「そうだよ。一時は食パンより、コッペパンの方が売れたんだよ」とお父さんは笑顔で話してくれた。

 そのことを思い出した私は、「コッペパン」2つをお父さんに差し出し、「あんこ」と「ピーナツ」をお願いした。2つの「コッペパン」を手にすると、お父さんは奥に引っ込んでいった。

ショーケースのパン

 さて、「コッペパン」2つじゃ朝食として物足りないので、私はショーケースの中のパンをチェック。今でこそ、ほとんどのパン屋さんはお客がトレーとトングを手にパンを見て回って選ぶオープンディスプレイだけど、昔はケーキ屋さんのようにこうやってショーケースに並べられ、お店の人に「コレとコレをください」と言って取ってもらうスタイルが主流だった。
 そういう意味でも、このお店は貴重なパン屋さんなんだよね。

 さて、何にしようかな……と見渡して気になったのは、「アゲクリームパン」(130円)と「りんごぱん」(130円)。結局、全部甘いモノになってしまったけど、疲れているから「まっ、いいか」ということで(笑)。

本日の#東村山エール飯

 そう言えば、コレも持ち帰りだから、「#東村山エール飯」になるのかな? 

 この買って来た4つのパンもそうだけど、ショーケースのパンも含めて、何か感じませんか?
 そう、彩りが乏しくて、どれも飾り気というモノがほとんどないんだよね。間違いなく、今どきのパンとは一線を画している。だけど、それが61年もの間、パン職人一筋で生きて来たお父さんの頑固さというか、武骨な感じが出ていて、いいんだよね。

アゲクリームパン

 では、「アゲクリームパン」からいただきますか……へぇ、中身はカスタードクリームじゃないんだ。でもこの揚げたパンとよく合っている。というか、この揚げたパン、旨い!

りんごぱん

 続いて「りんごぱん」をガブリ……いやいや、こんなにゴロッとリンゴが入っているんだ。もっと細かくてクリームと一緒に入っていると思ったから、これは意表を突かれたなぁ。アップルパイのパンバージョンという感じ。これも旨いなぁ。

コッペパン(あんこ)

 さてさて、お楽しみの「コッペパン」をいただくとしますか。まずは「あんこ」の方を手に取り、開いてみると……。
 おおっ、あんこがたっぷり。しかもコレ、こしあんだ。「シベリア」にも使っているヤツだね、きっと。食べてみると……。

旨いねぇ(´ ▽`).。o♪♪

 あんこももちろん旨いんだけど、それよりも「コッペパン」そのものの旨さにビックリ。今どきのふわふわした柔らかいコッペパンじゃないよ。表面はどちらかと言うと固いんだよね。でも噛みしめると、旨いんだ。で、その食感というか、噛むことが楽しく感じるんだよね。

コッペパン(ピーナツ)

「ピーナツ」を開くと、こんな感じ。たっぷりと塗られている。ガブッと食べると……。

旨いッO(≧∇≦)O!!!

 甘いんだけど、主役はやっぱりコッペパン。「そうだ、昔はコッペパンってこんな感じだったよなぁ」と懐かしさすら込み上げてくる。


 このパンが4月30日をもって、もう食べられなくなってしまう。今まで食べて慣れ親しんだ人はもちろん、「一度もこのお店のパンを食べたことがない」「このお店の存在を知らなかった」という人もぜひ、「#東村山エール飯」として食べて欲しい。どのパンも懐かしさを感じる味で旨いから!




【DATA】
住所:東村山市本町4-2-3
電話:042-394-8027




★お店や料理に関する記述は、訪問時における管理人・マサ本人の主観によるものであり、誰が行っても同じ印象を抱くとは限りません。またお店のDATAは取材当時のモノであり、変わっている可能性があります。




関連記事
コメント失礼します。東村山まだ3年です。昨夜、東村山のグルメを検索しておりこちらのブログに辿り着きました。面白く何時間も読んでいました。
さてさて、木村屋さんの存在は知っていたものの入ったことがありませんでした。昨夜こちらのブログで閉店することを知り、今朝慌てて娘を抱っこして行ってきました。コッペパンのピーナツはもう無いようで消されていました。コッペパンあんことコロッケパンと揚げクリームパンを買いました。絵本はじめてのおつかいに出てくるようなショーケースのパン屋さん。とても素敵でした。娘が大きくなったら一緒に来たり、おつかいをお願いしたいなと思うパン屋さんでした。閉店までまた行かせてもらいます。素敵なお店のご紹介ありがとうございます。
[ 2020/04/22 23:22 ] [ 編集 ]
カバミさんへ
コメントありがとうございます。
絵本の「はじめてのおつかい」、懐かしいですね。私も子どもたちに読んだ記憶があります。

コッペパンのピーナツはなくなってしまいましたか。うーん、残念。
私も家から近いので、閉店までいろいろ食べてみようと思っています。

最近はあまり更新しない、ぐうたらブログですが、今後もよろしくお願いします。



[ 2020/04/23 05:15 ] [ 編集 ]
行ってきました!
マサさん、はじめまして。
10年位前から密かにこのブログをちょいちょい
拝読させていただいています。
先日木村屋さんの事を知り、仕事帰りに何回か
通ったのですが、いつもシャッターが閉まっており
もう、買えないのかなぁと思っていました。
が、知り合いから29日30日9時から開けるよ~と聞き9時少し前に木村屋さんに駆けつけました。
すると、すでに並んでいる!
私は3番目でしたが並んでいるパンの種類は結構少なく前のお客さんが、かなりの量を買い求めているのでドキドキしていましたが
お目当てのハムカツパンはゲットできました。
あとは市外に引っ越した義姉に頼まれた分や
懐かしいクリーム揚げパン等々買い求める事が出来ました。
お店を出ると7~8人もう少しいたかな?
列ができていました。
ハムカツ…美味しかったです。
もう、食べられないのかぁ、残念です。
おじさん、おばさん
今まで美味しいパンをありがとうございました。
[ 2020/04/29 11:47 ] [ 編集 ]
ちまこさんへ
コメントありがとうございます。
そうでしたか、買うことができましたか。よかった。
あのパンの固さ、最初に食べた時は違和感があったんです。
今は柔らかいパンが主流ですから。
でも食べ慣れてくると、あれは絶妙な固さだと思い知らされます。
そして揚げ物の旨さ。揚げたパンももちろん旨いのですが、ハムカツやコロッケなど挟んでいる揚げ物も揚げ具合で絶妙で旨いです。
「ハムカツパン」と「ロケット」はできればもう一度食べたい逸品だと思います。
4月30日で閉店してしまいますが、あのお店の存在と、パンの美味しさを1人でも多くの人が記憶してくれればと思います。

行ってくださって、ありがとうございました。




[ 2020/04/30 06:39 ] [ 編集 ]
いつも楽しく読ませていだだいております。
一年ですが、お店の近くに住んでおり、買っていました。閉店のことをこちらで知り、急いで行ってきました!ここのカレーパンが好きでした。最後に買えて良かったです!
[ 2020/04/30 16:34 ] [ 編集 ]
はるさんへ
コメントありがとうございます。
ああ、最後に買うことができましたか。それはよかった。
「カレーパン」、旨いですよね。私も最後に買いました。
閉店は寂しいですけど、好きなお店の最後に立ち会うことができてよかったなと思います。



[ 2020/05/01 10:53 ] [ 編集 ]
木村家次女さんへ
メールありがとうございます。
どこにお返事を書いてよいのかわからないので、コメント欄に書かせていただきます。
お父さんには「まだまだやるのに」という思いがあるかもしれませんが、結果として「元気なうちに惜しまれながら閉めることができてよかった」と思っていただけるようになればと思います。

これからのお父さんとお母さんの人生が、これまで以上に楽しく幸せであることを心から願っています。



[ 2020/05/01 11:00 ] [ 編集 ]
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プロフィール

マサ@東村山

Author:マサ@東村山
マサ@東村山

2000年 結婚を機に東村山市に移り住む。

2004年11月 地元で食べ歩く楽しさに目覚め、ブログ「東村山グルメ日記」を書き始める。

2007年 転職を機にもう1つのブログ「好きになろうよ!東村山」を書き始める。

2010年11月 「東村山グルメ日記」のアクセス数が400万を超える。

2011年7月 さらなるバージョンアップを目指してブログを移転。

趣味は地元の食べ歩きと映画鑑賞。家族はカミさんと1男1女。アル・パチーノのようなカッコいい中年を目指す57歳。

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