友人から「美住町に面白いお店があるよ」と聞いた私は、早速行ってみることにした。
情報を頼りに、八坂小学校横の道に入り、西武国分寺線の踏切を渡る。そのまま真っ直ぐ100メートルほど進むと、左側にお店らしき看板が……。
「川島屋」って言うのか。看板に「酒肴」と書いてあるから、居酒屋だろうな。でも「山賊焼」とか「かつ煮」の文字もあるなぁ。
情報によると、「ランチをやっている」ということなんだけど……おおっ、もう暖簾が出ている。じゃあ、入ってみますかね。
入ると、すぐ右手にカウンター席があり、カウンターの向こうが厨房。左手にはお酒の並んだ棚と、お酒の入った冷蔵ケースがある。厨房の中には若い店長さんと、そのお母さんと思われる女性が忙しく仕込み作業をしていた。テーブル席はなく、奥に座敷が見える。
私はカウンターに座り、ランチメニューを見た。

これがランチメニュー。「山賊焼定食」(780円)も気になるけど、「ソース煮玉子とじ」という「カツ丼」(780円)も気になる。
でも、どちらかというと「山賊焼定食」の方が気になるかな。そもそも「山賊焼」って何なんだ?
調べてみると、長野県の松本市を中心とした地域に伝わる料理らしい。鶏肉をニンニクなどの入った汁に漬け込み、片栗粉をまぶして揚げたモノなのだが、なぜこの料理を「山賊焼」と呼ぶのかについては諸説があるらしい。
その中でも有力なのが、「山賊は人から物を取り上げる」→「取り上げる」→「鶏揚げる」→「だから『山賊焼』」なのだとか。何だか大喜利みたいだなぁ(笑)。
ということで、「山賊焼定食」を注文した私。待っている間、何気なく後ろのお酒の入った冷蔵ケースを見て、「あれ?」と思った。

よく見ると、冷蔵ケースの上に「店内用」と「お持ち帰り用」という貼り紙がある。どういうことなんだ? そう思いつつ、隣の棚を見ると……。

あれ? こっちにも「店内用」と「お持ち帰り用」という貼り紙があるよ。一体どういうことなんだろう? 不思議に思い、店長さんに聞いてみると……。
「ウチ、元々は酒屋だったんですよ、『川島屋』っていう。それからコンビニを始めて……そう、グリーンタウン美住のあの閉店したコンビニ。あれ、ウチだったんですよ。ちょうど契約更新の時期で、『もうコンビニを続けるのは大変かな』ということで、また酒屋をやろうということになったんですよ」 なるほど。じゃあ「お持ち帰り用」というのは、酒屋としての売り物ってことなのね。友人が言ってた「面白いお店」というのは、こういうことだったのね。確かにユニークだ。

おっ、
「豊島屋酒造」の大吟醸「美意延年」が置いてあるよ。
「豊島屋酒造」のホームページで、一番高いお酒だというのは知っていたけど、お店に置いてあるのを見たのは初めてかも。
ウイスキーも置いてあるし、確かに酒屋だ。
で、ただ酒屋をやるより、何か料理を出して、店内でも飲めるようにしたいと考えた店長さん。どうせやるなら何かお店のウリになるような料理を、と考えた時、親戚のいる松本市の山賊焼を思い出したのだという。たまたま親戚の人がお店をやっていて山賊焼を出していたから、店長はそのお店で修行をしたのだという。そして2014年12月25日にこのお店をオープンしたのだとか。
そんなことを話していると、来ました、来ました!

これが「山賊焼定食」。ご飯茶碗や味噌汁のお椀との比較でわかると思うけど、とにかくデカい!

アップで撮ると、コレだよ! 何、このデカさ!

端の方でこの厚さ。中央部分は余裕で1.5センチを超える厚さだ。
それでは、まずはそのままいただきますか。1切れ取って、パクッ……。
旨いッO(≧∇≦)O!!! ニンニクの香りがして旨い。ただ、これだけの量だから、味の変化が欲しくなる。お皿にはレモンが添えられており、卓上には塩と醤油、ウスターソースが置いてある。
いろいろ試しながら食べていると、店長さんがこんなモノを出してくれた。

エッ、タバスコ?
「邪道なんですけど、レモンを搾ってからタバスコをかけると、結構イケますよ」 言われた通りにやってみると……。
これも旨いねぇ(´ ▽`).。o♪♪ そのままでも旨いけど、いろんな食べ方ができるっていうのは面白いね。
何とか全部食べきったけど、このボリュームだからお腹パンパン(笑)。この「山賊焼」、ツマミとしても人気なのだとか。わかる気がする。これはお酒に合うよ。
いやあ、それにしてもユニークなお店だなぁ。次は夜に行ってみようかな。
【DATA】住所:東村山市美住町1-6-14
電話:042-391-1683
営業時間:午前11時~午後2時/午後4時30分~10時
★お店や料理に関する記述は、訪問時における管理人・マサ本人の主観によるものであり、誰が行っても同じ印象を抱くとは限りません。
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